20年くらい前の我が家はオーロラ巡りに夢中だった。
特に人の少ない穴場を探し出して行くことが多かった。
そんな中の一つがスウェーデンのビヨルクリーデン。
キルナという町から電車で約1時間半。目指すはアビスコ国立公園に隣接しているホテル。
駅に到着したのは夕方5時前。無人で誰もいない。もちろん店も民家も皆無だ。
ホテルまでは500m弱くらいだったので歩いて向かうことにした。
ところが砂利の坂道が多く、ホテルは小高い丘の上。
20kg以上のスーツケースを運ぶのは地獄のようだった。
やっとの思いでたどり着いたのに、ホテルには明かり一つついていない。
なんと、「CLOSE」の看板が、、、
ホテルに電話してみてもCLOSEを伝えるメッセージだけが流れる。
手前にバンガローが数棟あるけど、ここもすべて閉まっていて誰もいない。
今にも嵐になりそうな空模様。町に戻るにも電車はもう終わっている。
一時間くらいバンガローの軒先で途方にくれていただろうか。
いよいよ野宿か、、、とあきらめかけたとき、
奇跡的に犬の散歩をするご婦人が通りかかり声をかけてくれた。
事情を説明するとどこかに電話してくれて、車に乗った女性が現れた。
どうやらホテルのマネージャーらしい。
我が家の予約の日程を間違えていたという。今はCLOSEなのでホテルは無理だけど、
このバンガローなら今晩無料で泊めてくれるらしい。しかもおわびにワインも持ってきてくれた。

まさに奇跡的な出会いで、野宿を回避でき、素敵な部屋で夜を迎えることができた。
どうやらはじめにお会いしたご婦人もホテルの関係者のようだった。出会いに感謝。

その夜、天候はほとんど回復せず、盛大なオーロラに逢うことは出来なかったけれど
翌朝の朝焼けは最高にキレイですがすがしいものだった。
もっとこのバンガローに滞在したかったけど、一泊限定で泊めていただいたので
2日後から宿泊予定だったキルナのロッジに向かうことにした。
これらの調整もマネージャーが快くやってくれた。
一時はどうなることかと思ったけれど、怒りを感じることはなく、
逆に北欧のかたの心暖かさにふれられた後味の良い体験になった。

キルナのロッジで出迎えてくれたオーロラの写真を記念に。
もう一度会いたい思いもあるけれど、南の島の満点の星空も負けてない。
と心に言い聞かせている。


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